和歌山地方裁判所 昭和56年(わ)29号 判決
被告人保田正明に対し、この裁判確定の日から三年間右刑の執行を猶予する。
(罪となるべき事実の要旨)
被告会社有限会社銀ちろは、田辺市湊一〇〇五番地に本店を置き、飲食業を営むもの、被告人保田正明は、被告会社の取締役として被告会社の業務全般を統括しているものであるが、被告人保田正明は、被告会社の業務に関し、法人税を免れようと企て
第一 昭和五二年四月一日から同五三年三月三一日までの事業年度における所得金額は一億二〇六万八、六二〇円、これに対する法人税額は三、九九三万八、五〇〇円であるにもかかわらず、公表経理上、現金売上の一部を除外する不正手段により所得を秘匿した上、昭和五三年五月三〇日所轄田辺税務署において同署長に対し、所得金額が一、六九三万九、七四五円、これに対する法人税額が五八八万六、九〇〇円である旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、もって不正の行為により同事業年度の法人税三、四〇五万一、六〇〇円を免れ、
第二 同五三年四月一日から同五四年三月三一日までの事業年度における所得金額は八、八七二万二、一四八円、これに対する法人税額は三、四五二万一〇〇円であるにもかかわらず、前同様の不正手段により所得を秘匿した上、同五四年五月三一日同税務署において同署長に対し、所得金額が一、四二三万七、二四六円、これに対する法人税額が四七二万六、一〇〇円である旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、もって不正の行為により同事業年度の法人税二、九七九万四、〇〇〇円を免れ、
第三 同五四年四月一日から同五五年三月三一日までの事業年度における所得金額は一億三七四万五、六二八円、これに対する法人税額は四、〇三二万七、四〇〇円であるにもかかわらず、前同様の不正手段により所得を秘匿した上、同五五年五月三一日同税務署において同署長に対し、所得金額が二、〇七三万五、二七六円、これに対する法人税額が七一五万五、八〇〇円である旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、もって不正の行為により同事業年度の法人税三、三一七万一、六〇〇円を免れ
たものである。
(適用した罰条)
(一) 被告人有限会社につき
法人税法一六四条一項、一五九条(改正前)、刑報四五条前段、四八条二項
(二) 被告人保田正明につき
法人税法一五九条(改正前)(懲役刑選択)、刑法四五条前段、四七条本文、一〇条、二五条一項
(裁判官 濱田武律)